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2015年08月30日のつぶやき
13:51
ケアうさちゃん 2015.08.30 なおと君 http://t.co/rk20pIxgmq
13:52
ケアうさちゃん 2015.08.30 はやと君 http://t.co/CSDxs4iUxl
13:53
ケアうさちゃん 2015.08.30 キラ君 http://t.co/i5YPiwqD7l
13:53
ケアうさちゃん 2015.08.30 もちお君 http://t.co/w48RuULHIz
13:54
ケアうさちゃん 2015.08.30 ぽぽ君 http://t.co/flBq1lHzVx
13:54
ケアうさちゃん 2015.08.30 まろ君 http://t.co/j9llbUFUfQ
13:55
ケアうさちゃん 2015.08.30 小夏ちゃん http://t.co/05V6sw2iir
13:55
ケアうさちゃん 2015.08.30 風太君 http://t.co/IT4Mj6oqGt
13:56
ケアうさちゃん 2015.08.30 らんまる君 http://t.co/LH8i797Rt8
14:51
ケアうさちゃん 2015.08.30 ちぃた君 http://t.co/KOx7j4L2mA
20:35
ケアうさちゃん 2015.08.30 ばぁむちゃん http://t.co/JXL0E6OuuT
20:36
ケアうさちゃん 2015.08.30 うに君 http://t.co/NWy3xRKCo2
20:36
ケアうさちゃん 2015.08.30 こころ君 http://t.co/w6K4NXkdD7
20:37
ケアうさちゃん 2015.08.30 ごまちゃん http://t.co/LfHuiyd5uv
20:37
ケアうさちゃん 2015.08.30 ゼロ君 http://t.co/voOYOaz4jj
20:38
ケアうさちゃん 2015.08.30 まりもちゃん http://t.co/pXf8nd8fmH
20:40
今日のベビ チモシーコーンに入れます(^_^;) http://t.co/bKn1G28kiB
author:店長:森 初代, category:twitter, 03:02
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2015年08月29日のつぶやき
11:20
今日のベビちゃん 縄張り&自己主張が成長と共に出てきて1日1人づつのペースでグループから独立へ。 ベビから大人への成長の証だけど、ちょっと寂しい? まだ一緒に居れる4人もいつまでも一緒とはいきません? http://t.co/9WWQ17sTzE
11:52
ウーリーさんから、換毛期に向けての商品サンプルセットが届いてます。 店頭&通販同梱で配布しますね〜? http://t.co/sL9ap1m6GI
16:55
牧草食べてる所を撮りたいんだけど、白1ちゃん カメラ目線外しませんw ご飯より撫でこまち・・・愛い奴です・・・ http://t.co/C35QR8rGku
16:57
いつもの広場よりは狭いけど、サークルで遊ぶ白3ちゃん 散らかし放題ですが、近づくとササッと寄って来てくれる可愛い子です(´∀`*)ウフフ http://t.co/fDbq6K3dBB
17:47
【商品紹介】KAWAI 天日干しケールの葉 ブログ http://t.co/TARrtBv0wU カート http://t.co/CyPJwEqIC8 http://t.co/6WZOi2iU3R
18:01
【商品紹介】OXBOW NEWパッケージ オーツヘイ・オーチャードグラス ブログ http://t.co/eMht0td6eP カート http://t.co/M181xMQLSk 軟らかい牧草好きな子へオーチャードお勧めです^^ http://t.co/tmGA77XWXy
18:26
何となくうちのHPをスマホで見てみたら 昔私が思ったことをまとめた『The happiness of rabbit』のページが全く出てこないのね(^^; フリーページにUPしてあるんですが(元々は個人サイトのサーバーへUPしてた)ブログへもUPしとこうかな(^^;
18:53
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』NO.1 はじめに http://t.co/WdFzxJYY8s 駄文なうえに情報も古いけど、お暇な方はどうぞ・・・^^;
18:54
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』 NO.2 うさぎと牧草 http://t.co/pe0U6CRwwT
18:55
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』 NO.3 牧草という植物 http://t.co/0WTBgXzjd4 すごーく長いです・・・無駄に長いです・・・ でもどれも大切!なハズ(^^;
18:57
閉店準備でいったんPC離脱〜 また後で続きUPします〜 需要が無くてもUPします〜(笑)
20:30
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』 NO.4 盲腸便 http://t.co/oJVUpqWpLQ
20:31
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』 NO.5 ペレット http://t.co/mIK1oXRQQU ・・・これも牧草と同じくらい長い・・・( ̄∇ ̄;
20:32
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』 NO.6 サプリメント http://t.co/X9ckU0jH2v
21:10
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』 NO.7 飼育環境 http://t.co/91OAMSW80M
21:10
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』 NO.8 うさぎのケア・・・これまた最長かも?という位に長い・・・。 http://t.co/HEwDL5grIC
21:11
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』 NO.9 アレルギー http://t.co/XfSf6X2grO
21:11
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』 NO.10 あとがき http://t.co/5QwfehBA7t
21:13
【ブログ更新】『The happiness of rabbit』 参考LINK http://t.co/Nf14dPSi8Z 興味持って読んで下さった皆様 お付き合いありがとうございました^^;
author:店長:森 初代, category:twitter, 03:02
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『The happiness of rabbit』 参考リンク
▼ 参考LINK

 ・参考サイト

農林水産省
農林水産省 植物防疫所
畜産草地研究所
論文情報ナビゲーター 国立情報学研究所

兔庵的指南書
author:店長:森 初代, category:The happiness of rabbit, 21:08
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『The happiness of rabbit』 NO.10 ラスト
▼ あとがき

 ・後書きみたいなもの・・・。

 当初考えていたより内容は簡素になったのに(これで!?)時間だけは異様にかかってしまいました。
しかもまだ完成形ではありません・・・(^▽^;)

これからも何か新しい情報が入ったり、私の考えが纏まったり
その時々で追記したり修正したりする予定です。

私がうさぎに触れたのは、某うさぎ専門店に勤めてからです。

幼少の頃から動物は好きで飼育委員に立候補して毎朝早くから飼育小屋へ通うような子供でしたが、専門店に勤めるまでうさぎと触れる機会は全くなくweb関連要員として入店して、初めて見て触れたのが専門店の子達でした。

うさぎに関する知識どころか認識も皆無の0の状態から、専門店という特殊(?)な店の店員という事で、飼育者の要望や疑問に答える必要があり、飼育者からの情報、書籍からの情報、獣医師からの情報、webからの情報…と積極的かつ貪欲に情報を集め、実際のうさぎ飼育や症状、状態に照らし合わせながら、徐々に答えをみつけつつ、ご相談者に答えるという事を行っているうちに、私自身の経験も少しずつUPして今の私があります。


この仕事に携わった当時は、今のような豊富な飼育用品も無ければ牧草やペレットも発展途上の段階でした。

今は色々な用品やペレットや牧草も溢れるぐらいにありますがこの中からより良い物を見極めて、臨機応変に色々なうさちゃん、飼い主さんへ情報提供出来るようにこれからも積極的&貪欲に情報を集め吟味します!


このサイトは様々な方から聞いた情報・私個人の考え・経験を元に
纏めたものなので、人によっては「それは違う!!」という部分も
沢山あると思います。
その場合は、何がどう違って、本来はどうなのか。
理論的かつ論理的にご指導頂ければと思います!



 ・追記(2010年8月18日)
 うさぎ庵のコンテンツとして、HPに組み込むにあたって、一部加筆・修正しました。
内容自体は2008年に書いたままの内容になっています。
2010年の今と少し状況など変わっているものもあるかも知れません。
特に牧草などの流通量に関しては、データが古い可能性があります。

そして、これからもまた中身を追加する場合もあります。
その際は【追記】として加える事になります。

部分的な箇所は修正にて補正します。
author:店長:森 初代, category:The happiness of rabbit, 21:04
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『The happiness of rabbit』 NO.9
▼ アレルギー

 ・アレルギー
 今まで、うさぎを飼育していて「アレルギー」と言われるのは、うさぎの被毛によるものが筆頭に上げれらて来ましたが、今はそれだけでは無くなりました。

うさぎを飼育する上で、アレルギー反応を引き起こす可能性のある物

・うさぎの被毛
・うさぎの食事の牧草

私がうさぎを販売する際に、必ず飼い主になろうとする方に言うのが
アレルギーの発症の恐れがある事。
元々アレルギー体質の方は、アレルギーが出やすい事。
そして、アレルギーに対する予防策

これをまずお話しておかないと、事前に分かっていて予防策を取りながら飼育するのと、全く知らずに飼育を始めてアレルギーが発症するのとでは、飼い主さんの心身の負担が違います。

私自身がアレルギーに対する知識が無いまま今の仕事に就き、喘息が出てしまったので、出来るだけそのような人が減ることを願っています。

うさぎに限らずこれからペットを迎えようと思われる方は、迎える前にアレルギーの検査を受けることをお勧めします。

アレルギーが無ければ、迎える際は大丈夫ですが、飼育後アレルギーが出る可能性がある事も覚えておいて下さい。


迎える前に予め、ご自身のアレルゲンとなる物が分かっていて、お迎えをされる方は出来るだけアレルギーが出ないようにする必要があります。


アレルギーを例える時によく見聞きするのが、コップに入った水。
コップに水を注いで、コップの容積内のうちはこぼれませんが、容積をオーバーすれば注いだ水は溢れます。

アレルギーは、アレルギーを引き起こす物と接触や吸引し、一人一人が持つアレルギー許容量を超えた時点で症状となって現れます。

アレルゲンの許容量は人それぞれで、同じ環境下に居てアレルギーが出る人、出ない人が居ます。

アレルギーを簡単に説明すると上のような感じですが、自律神経も関わり実はそう簡単では無いので詳しく知りたい方は各自でアレルギーで検索して調べて下さい。
また、自身のアレルギーに関して疑問がある方は病院で調べてもらうのが一番だと思います。


 ・アレルギーの予防

 うさぎの被毛が原因のアレルギーなら、掃除をマメにして部屋の中に毛を落とさない事。
接触することで発疹やかゆみが出る場合は、素手で触らない事、衣類に付いた毛も綺麗に取り除き皮膚に触れないようにする事。
空気清浄機を設置して、部屋の空気を清浄に保つこと。

そしてうさぎの食事に牧草を与えるようになって増えて来たのが、乾牧草に対してアレルギーです。

チモシーはイネ科の植物ですので、イネ科に対してアレルギーが出る方は、
軽度から重度まで多くの方がアレルギーを起こしています。

私はアレルギー検査でイネ科で反応は出ませんが、牧草の粉(砕けて細かい牧草・穂先の多い物(種子)や土やホコリといった粉塵)で喘息発作と鼻炎が起こります。

同じイネ科ですが、種類によってもアレルギー反応の強弱があります。
私の場合、チモシーよりオーチャードグラス(1番刈)はアレルギー反応が強くとても素手では触れません。
このオーチャードを触るようになった時にアレルギーが出たのではないかと思うくらいにキツイ症状になります。


種類によって、アレルギー反応の出方が違いますが、同じチモシーでも、その時々の状態でアレルギーの出方が違うのです。

当店のお客さんの反応を伺った所、穂先の多い物に反応する方、細かい屑に反応する方、土ぼこりに反応する方、本当に様々なアレルゲンがあります。

うさぎの飼育に欠かせない牧草でアレルギーを起こしにくくするには

・素手で触らず、ゴム手袋を使うこと。
・マスクを着用し粉を吸い込まないこと。
・空気清浄機を設置して、空気を清浄に保つこと
・出来るだけ粉(粉塵)の少ない牧草を利用すること。

アレルギー反応の無い方からすれば「そこまで?」と言われやすく、
実際アレルギー症状の無い方は、素手でガンガン触って粉を吸い込んでも痒くも苦しくもないでしょう。

しかし、一度発症したら、完治は難しく予防しなければ症状はどんどん悪化します。

アレルギーで苦しんでおられる方は、夜になると咳が止まらず眠れなかったり、夜中に救急車で運ばれたり、牧草に触らなくとも部屋にあるだけで入院が必要な程喘息発作が出てしまったりと、辛い思いをしている方が実際にいらっしゃいます。

うさぎとの生活を諦めなくては飼い主さん自身の命に関わる方もおられます。

うさぎの為に必要な牧草ですが、飼い主さんを苦しめる物ともなり得ますので、
すでにアレルギー反応が出ている方は改めて牧草を扱う際には注意して下さい。
まだアレルギー反応が出ていない方も、気をつけられた方がいいと思います。

アレルゲンだけでなく、体調によっても反応の出方が違いますので、少し免疫力が落ちていると感じた時は特に注意して下さい。
ご自身以外でお世話をしてくれる方がいらっしゃる場合は、お願いしてみるのもいいでしょう。


 アレルギーの治療

アレルギー症状が出たら、まず病院へ行って診察を受けて下さい。
「あれ?」と思った時に診察を受け、アレルギー症状を軽減するお薬と、環境改善で随分楽になるはずです。


一度発症したら、完治は難しくアレルゲンを減らして症状を出にくくすると共に、お薬で症状を軽くするだけです。

縁あって迎えたうさぎとの生活が飼い主さんの苦しみになってはいけません。
うさぎとの生活を楽しく幸せにする為に、アレルギーと正面から向き合って下さい。


最後に、私自身、今の所ステロイドの吸引薬や気管支拡張剤などで抑えられる状態で、接触性の発疹は体調の悪い時のみで普段は触る時に問題はありません。
鼻炎は慢性化しているので、ティッシュは手放せませんが、もうこれも慣れました。

風邪をひくと同時に喘息の発作も出ますので、出来るだけ風邪をひかないように予防に努めています。
走って心肺機能に通常以上の負荷をかけたり、極度の疲労は途端に苦しくなるので行動に制限が出ますが、これも自分で分かっているのである程度はセーブできますし、吸入薬は心強いアイテムです。

うさぎとの生活を仕事にしており、アレルゲンの牧草を日々触る事も仕事なので、一般の方と少し環境が違うのですが、それでも、防御と投薬で何とかなってます。

今以上に酷くさせなければまだ大丈夫かな?と思ってます。
author:店長:森 初代, category:The happiness of rabbit, 20:57
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『The happiness of rabbit』 NO.8 ・・・すみません・・・これも長い・・・
▼ うさぎのケア

 ・うさぎのケアについて

 うさぎのケアは、環境を整える事も健康管理でケアの一つですが、
ここでは、爪きりやブラッシングに関してのケアと、うさぎの高齢化に
向けての老後のケアの2本立てにしようと思います。

最後は飼い主さんとうさぎさん双方の心のケアに少し触れようと思います。


 ・うさぎの保定

 爪を切るにも、ブラッシングするにも、強制給仕するにも、保定が出来なければ
どれも出来ません。

飼育者の皆さんは、うさぎの爪が伸びる事も、定期的に切らないといけない事も
分かっている方は多いと思いますが、出来ない方が7割を超えてるんじゃないかと
お店に来られる方を見ていて思います。

ペットとしての飼育対象のケアが出来ないなんて。。。と思ってしまいがちですし、
実際出来ている方は「何故出来ないの?」となりますが、これがなかなか難しいんですよ。。。うさぎは。。。

難しいんですが、誰でも必ず切れるようになります。

コツは うさぎの扱いに慣れること

これに尽きます。

うさぎの骨は脆く折れやすいのは事実で、飼育書などでも必ず書いてあります。

そう言われると、嫌がるうさぎをどの程度の力で抑えればいいのか分からず、
爪を切ったり、被毛のお手入れをする為に保定をする事が出来ないので、
結果自分でケアが出来ないという事になります。

私の話になりますが、私がこの仕事を始めた時、うさぎに関して全く知りませんでしたし、触った事もありませんでした。
犬のトリミングの学校へ通った事もありません。
でも、今ではイベントでグルーミング講習の講師をしたり、店舗へもうさぎさんのケアを目的にご来店下さる方が沢山おられます。


うさぎの保定やケアに何か特別な資格が必要な訳ではありませんし、環境さえあれば誰でも出来るようになります。

そうなる為には、ひたすら うさぎに触れて、うさぎの骨格と筋肉がどうなっているのか?
うさぎが咄嗟に動く寸前に筋肉の動きを察知したり、咄嗟に動いた時はどうするか?

うさぎの行動を頭では無く感覚で掴める位になるまで、うさぎに触れて感じる事が大切です。

沢山うさぎに触れる事で、飼い主さんがうさぎを触る事に抵抗が無くなって、
保定の際に緊張しなくなれば、保定されるうさちゃんも、少しは落ち着くはずです。
(保定が嫌な事に変わりはありませんけど。。。)

前フリが長くなりましたが、うさぎの保定で気を付ける事は

・1点に力(圧)をかけないこと
・足元がすべるような物の上にうさぎを置かない

うさぎが暴れたら、保定する人は体全部を使って包み込む感じで、落とさない放さない!
うさぎが落ち着くのを待って、継続してケアするのか、次回にするかうさぎの状態を見て決めます。
うさぎの状態もそうですが、保定する方が心臓バクバクしてたら、
リラックス出来るまでは無理はしないで、保定する方も落ち着きましょう。

パニックになったうさぎは自分の力が変な方向に加わると、その力で骨が折れます。
体全体を使うのは、うさぎが暴れてキックした場合、その力を分散して受け止めるためです。

そして、うさぎは不安定を嫌いますので
(うさぎじゃなくても誰だって不安定は嫌だ)
ツルツルすべるようなエプロンを付けたまま抱いたり、足元がすべるような台に置いたりすると、怖がって暴れます。

私がうさぎをケアする際にエプロンを着けないのは、うさぎの動きがエプロンに遮られて直に伝わりにくい&ポケットや紐などが足や爪に引っかかりやすいので、昔からエプロン無しで接する事にしています。

手の握力だけでうさぎを押さえ込もうとしたり、タオルでグルグル巻きにしたり、
洗濯ネットに入れたりは絶対にしないで下さいね。


爪きりの実践編は「兎庵的飼育指南書」で昔エントリーしてます。
良かったら参考にしてみて下さい。

爪きり実践編 1
爪きり実践編 2


 ・うさぎのブラッシング

季節の変わり目には換毛期といって、毛がゴッソリ・ボッサリ抜けて、
新しい毛と古い毛が入れ替わります。

ではまず、何故毛が抜けるのか?

毛は永遠に伸び続ける訳ではありません。
生えて、成長して、抜け落ちるというサイクルを持っています。
毛の長さが短ければ、成長の期間も短く、抜け落ちるまでのスピードが速いので
よく抜けるように感じます。

犬で例えると、柴犬やコーギーなど短毛の子達はよく毛が抜けますが、
マルチーズやプードルなどの長毛の子はあまり抜け毛が目立ちません。

それは1本の毛の長さの成長・脱毛のサイクル期間が違うからです。

毛が生え変わるのは、季節に合わせて快適に過ごせるように自律神経が働き換毛するのですが、日照時間と気温で季節を感じ取ります。

うさぎの場合も同じように、季節の変わり目に次のシーズンに適応する為に
換毛するのですが、うさぎは自分で飲み込んだ毛を吐き戻す事が出来ないために、
飲んでしまった毛はウンチと一緒に排泄するしかありません。
この排泄がうまく出来ないと、毛球症という状況に陥ります。

飲み込んだ毛を出来るだけ円滑にスムーズに排泄させる為にも乾牧草の粗繊維が重要ですし、飲み込む毛を出来るだけ減らす為にグルーミングで除去する事が、1番の毛球症予防となります。

それから、食事で繊維を十分に取らないと胃腸の動きが鈍くなります。
それを自分で解決しようとうさぎは繊維の代わりに自分の毛を代用しようと
過剰なグルーミングをします。
それを防ぐ為にも十分な粗繊維を含む食事をさせる事が大切です。

換毛期ってこんな感じ

兎庵的飼育指南書 換毛期 その1


短毛種は全身が短い毛で覆われていますので、全体にブラッシングする事で
毛を除去する事が出来ます。
お勧めはゴム製のラバーブラシです。
日頃から、マメに全身をブラッシングし、抜け毛の酷い次期は特に念入りにケアして下さい。

こちらも以前、飼育指南書に書きましたので良ければ参考にして下さい。

兎庵的飼育指南書 換毛期 その2(毛の抜き方)
       〃    換毛期 その3(体全体)
       〃    換毛期 その4(お腹編)


長毛種の場合、お手入れをサボると全身に毛玉が出来ます。
短毛種より毛は舞い散りませんが日頃のお手入れはとても重要ですので、
マメにケアしてあげて下さい。

長毛種の被毛のお手入れは、コームを利用します。
毛玉をほぐすにはスリッカーブラシを利用します。
あまりにきつく絡み付いてしまってほぐせない毛玉は無理にほぐさず
ハサミでカットしましょう。

うさぎの皮膚は薄い為、毛玉の中まで皮膚がよれて入り込む可能性があるので
ハサミを使ったカットは腕に自信のある人以外はケアの出来る専門店で
やってもらった方が良いでしょう。

用具の説明だけですが、一応参考までに。。。

兎庵的飼育指南書 用具

そのうち、長毛種のケア実践も載せれるようにします〜



 ・老後のケア


 うさぎの寿命が伸びてきて、老齢のうさちゃんとの生活をされている方も
いらっしゃいますし、これから迎える老後の為に、予備知識として色々知りたいと
思われている方も多いと思います。

うさぎに限らず、ペットの寿命が伸びたことは嬉しい事ですが、寿命が延びる事で
今までは発症する事無く亡くなっていた病気にかかる可能性が出て来るということです。
そして、人間の老いと同じように、出来て当たり前だった事が少しずつ難しくなって
飼育方法、環境の改善が必要となってきます。


お店に来る、10歳前後のうさぎさんの飼育方法を伺って思うことは、
ストレスの少ない自由な生活をしている子が殆どです。

室内を自由にさせる事は危険性もあるので皆が皆出来るとは思いませんが、
日中は室内を自由に開放してもらい、好きに過ごしている子が多いです。

運動量+ストレスフリー=長寿 なのかも知れません。


 筋肉低下の予防

 先ほど、運動量と書きましたが、犬のように散歩に行って足腰を鍛えるという事ではありません。
筋肉には赤筋(せっきん・せききん)と白筋(はっきん・はくきん)がありますが、
赤筋は長時間の運動に適した筋肉(遅筋とも言います)で
白筋は瞬発的に利用する際の筋肉(速筋とも言います)です。

うさぎの筋肉の殆どは白筋で、赤筋は有酸素運動で低負荷高回数で鍛える事が出来ますが、瞬発力として利用し無酸素運動で鍛える白筋を常日頃からうさぎに鍛えさせるのは無理だと思います。

それでも、自由に走ったり飛んだりするのと、狭い場所でジッとしているのでは、筋肉だけでなく基礎代謝にも大きく影響し、やはりある程度の自由な運動は長寿の為には必要だと思います。

飼育環境やうさぎの状態で、自由に運動が出来ない場合もありますが、そういう場合はケージ内で出来る運動をさせてあげるといいでしょう。

運動=散歩では無く、牧草やフードを与える際に、夜は牧草入れやフード入れを少し高い所へ設置して、お腹側の筋肉を伸縮させて食べるようにしてあげるだけでも何もしないよりは効果的だと思います。

うさぎ庵の子達の牧草入れが、吊るしタイプで立ち上がって食べるスタイルなのはこれらの理由からです。

立ち上がる事が負担になる疾患のある子も居ると思います。
無理維持はせず、出来るだけマッサージなどで皮膚と筋肉を日常的に優しく刺激してあげるのも効果がありますし、何よりうさぎの体に触る機会が増えるのは、飼い主さんにもうさぎさんにも良い事だと思います。


老化現象に伴う疾患

人間の老いと同じように、様々な箇所に疾患が出やすくなります。
今まで平気に飛び越えていた段差でつまずくような筋力の低下、白内障、老化による歯の疾患、腎臓や肝臓、心臓への負担、女の子の場合は子宮や乳腺の癌など、色々なケースがあり飼い主さんだけでは対処出来なくなる事も多いです。

そんな時は獣医師との連携、専門店との情報交換などが必要となりますので、日頃から主治医を決めセカンド・オピニオン的な存在を持たれる事をお勧めします。


うさぎさんの老いを受け入れ、その子に応じた環境や飼育方法へ柔軟に対応してあげて下さい。
老いによる変化は急激に現れるというよりは徐々に現れる事が多いので、常日頃のうさぎさんの状態を把握する事が出来て初めて気付く事も多いと思います。

・眼球に濁りは無いか?
・動作に今までと変化は無いか?
・食事の時の咀嚼に変わった変化は無いか?
・体重の変化、骨格の変化は無いか?
・排泄物の状態の観察
・腫瘍の有無の確認

日頃から確認する事は上記以外にも何気ない生活の中で、長年生活してきた飼い主さんが「ん?」と思った小さな事を見逃さず観察してあげてください。

うさぎさんのお世話に若い時以上に時間や費用がかかる事もありますが、出来るだけうさぎが快適に生活出来る状態・環境を作るのは飼い主として当然ですし、今まで一緒に生活してきたパートナーです、最善を尽くしてあげたいと自然に思う事だと思います。


 ・心のケア

うさぎの飼育は、周りに同じようにうさぎを飼っている人が少なかったり、
うさぎの飼育情報があまり一般的に出回っていなかったり、ネット上には色々情報がありすぎて逆に何がよいのか分からなかったり、それと合わせて、うさぎの個体差が激しく、マニュアルが通用しない場合も多く、飼い主さんが思い悩んでしまう場合も多々あると思います。


飼育の理想はあくまで理想であって、それに近づければ言うこと無しですが、個体差もありますし環境も違いますし、皆が全く同じように飼育出来て、うさぎの反応も皆同じにはなりません。

飼育書や私達専門店が提示する情報は、その時々に一番ベストな状態を情報として提供しますが、一番大切なのは

『うさぎと飼い主さんが幸せかどうか?』 です。

情報に振り回されて、横に居るうさぎさんを見落としがちになってはいませんか?

牧草はうさぎにとって理想的な食事ですし食べてくれたら一番ですが、幼少の頃から食べなれていないと、大人になってから突然「体にいいから食べなさい!」と言っても、うさぎ自身にとっては知らない食べ物で、しかも美味しくないなら食べませんし食べたいと思わないでしょう。

食べさせる努力はイコール 飼い主さんの努力です。
うさぎが努力する訳ではありません。

飼育するうさぎの為に少しでも健康で長生きして欲しいとの願い・思いから飼い主さんは頑張りますが、焦らずのんびり構える気持ちも大切です。

なかなか、思うように食べてくれなくても、思うように躾が出来なくても、少し焦ったら、横に居るうさぎを撫でてあげて下さい。
うさぎは飼い主さんを良く見ています。
焦ったり騒いだりアレコレと精神的に参ってしまいそうな時、横で見ているうさぎも不安になってしまうかも知れません。

飼育に不安が出た時は、専門店で相談にのってもらって、色々なケースの話を聞いて、臨機応変に飼い主さんの思考を変える努力も必要です。

縁があって一緒に過ごしているうさぎとの限られた時間を出来るだけ楽しく幸せな時間にして下さい。

時にはのんびり何も考えず、うさぎと過ごしてみて下さい。
明日はきっと違う面を見せてくれるかも知れませんし、今まで気付かなかったうさぎの仕草や合図に飼い主さんが気付くかも知れません。

うさぎの飼育は、焦らず騒がずのんびりです。

うさぎが100羽居れば飼育法は100通りあります。
牧草をあまり食べていなくても、6歳、7歳のうさちゃんで今まで特に問題がないのなら、その子にとっては今までの飼育法が合っているという事です。
そこに牧草を追加できればベストでが、私達のアドバイスを受けて改善しようと努力しても、もし難しいようなら、今までの飼育方法を無理に変える必要は無いと思います。

うさぎの飼育に100%完璧なマニュアルはありませんから。
author:店長:森 初代, category:The happiness of rabbit, 20:39
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『The happiness of rabbit』 NO.7
▼ 飼育環境

 ・うさぎの飼育
 うさぎの飼育とは、飼育者が用意した環境、与える食事がうさぎにとってすべてです。

飼育に必要な知識・時間・経済力、うさぎが選ぶ事は出来ません。

誰でも最初は初心者ですし、失敗もありますが、同じ事を繰り返さない経験として、
うさぎの為に臨機応変に対応し、うさぎの飼育者として成長しましょう。

私もこの仕事をして9年になりますが、現在も毎日が勉強であり、経験として蓄積しています。
蓄積された物を、今の子達に当てはめたり、相談に来られる飼い主さんのうさぎに
当てはまる部分はアドバイスさせて頂き、経験の無い症例や状態の場合は、
新しい知識として吸収しています。

飼育者として、お互いが成長するのに役立てる存在にあると良いと思っています。


 ・うさぎの最適空間

 うさぎは毛皮を纏った動物です。

最近は、うさぎの為にエアコンで室温を下げる飼い主さんが増えましたが、
本当にうさぎに適した室温まで下げられているのか確認して欲しいです。

うさぎの適温は人間にとっては寒いくらいの温度です。
夏は毛皮に変わる、冬物のコートや衣類を着込んでうさぎの部屋で
過ごしてみて下さい。

私達は暑くなったら、汗が出て、汗が気化する事で皮膚の表面温度を下げる事が出来ますが、うさぎは汗をかきませんし、体の表面で毛が生えていないのは耳の内側だけで、そこで体温調整するのが精一杯です。

どうか、うさぎを主体に考えた室温設定にしてあげて下さい。

エアコンで室温を調節しても、うさぎの最適温度まで下げる事が出来ない場合は、
うさぎが過ごす所だけでも快適な温度にする努力をしましょう。

うさぎは室温が上がり暑くなると基礎代謝が落ちます。
夏場は基礎代謝が落ちやすく、猛暑が続くと食欲も低下して負のループに嵌りますので気を付けて環境と健康維持をしてあげて下さい。

冬場は毛皮を纏っているので、夏場よりは過ごしやすい季節ですが、夏でも冬でも
ケージという限られた場所で過ごして居るため、私達が環境を整える必要があります。

室内で放し飼いをしていて、十分な広さや色々な場所がある中で生活している子は、自分で夏は涼しい場所へ、冬は暖かい場所へ移動しますが、ケージ飼育はそれが出来ませんので、気を付けて下さい。

うさぎの適温は
夏:室温20度〜23度 湿度 50〜60%
冬:室温18度〜20度 湿度 40〜60%

室温は先ほど言った理由で適温にして、湿度にも気を付けて下さい。
特に、冬場にエアコンや暖房器具を利用すると湿度が30%を切る時がありますが、極端な乾燥状態が続くと、露出している眼球が乾きドライアイ状態になり涙が出る子がいますので、冬場は加湿器で湿度を程よく保って下さい。


・追記(2010年8月18日)

エアコンによる室温設定ですが、ケージの中でうさぎがリラックス出来ているかどうか
それを目安に、おうちのうさちゃんが過ごしやすい温度を見つけてあげてください。

うさぎ庵は夏場は21度を目安にエアコンで温度調節しています。
垂れ耳のホーランドの方が暑さに敏感で23度過ぎると呼吸が速くなります。

ネザーは24度でも平気そうなので、種類によっても固体によっても適温は違います。

おうちのうさぎさんの呼吸の速さはいつもどおりか?
腹部が激しく上下するように小刻みに呼吸していないか?

夏に小刻みな呼吸をしている場合は、暑さが原因の場合が多いです。
勿論、興奮して動き回った後の呼吸は速いですが、暑そうにしているか
興奮の呼吸かは、飼い主さんが見れば分かる事です。

暑さが原因で呼吸が速いなら、涼しくしてあげれば、うさぎは快適に過ごせます。

夏の暑さを飼い主さんが我慢するのは飼い主さんの意思によるものですが
うさぎが暑さを我慢しなくてはいけない理由は飼育者側の都合で、
うさぎの意思ではありません。

うさぎが暑そうにしていたら、少しでも快適に過ごせるよう環境を整えるのは
飼い主の役目ではないでしょうか?
何故うさぎに暑さを耐えさせる必要があるのか私には理解出来ません。

うさぎに対する思い入れ、環境、状況、飼育者様々だと思いますが、
語りだしたら終わらないので、ここらでやめておきます。


 ・トイレ掃除
 うさぎは捕食される側の動物ですので、体臭は殆どありませんが、オシッコが臭います。
オシッコのアンモニア臭も食べている飼料の内容で違う事があります。

乾牧草を沢山食べる子は、水の摂取量も多くなりますので、オシッコのアンモニア臭も若干薄いのですが、総合栄養食をメインで食べている子、特に高タンパクな総合栄養食を食べる子は、排泄物・呼気のアンモニア濃度が上昇、空気中のアンモニア濃度も上昇し、結果 鼻粘膜などの炎症が起因し、パスツレラの原因になる菌が繁殖してしまう場合などもあります。

うさぎの粘膜はデリケートですので、アンモニア臭に弱く、炎症を起こしやすい為に、トイレ掃除や室内の空気の入れ替えなどマメにしてあげましょう。
author:店長:森 初代, category:The happiness of rabbit, 20:34
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『The happiness of rabbit』 NO.6
▼ サプリメント

 ・サプリメントとは?

 サプリメントは、大きく分けると2つの分野に分かれます。

■うさぎが本来持つ機能(免疫力など)をより活発に向上させる為の機能性向上を対象にした物。

■食事で摂取しにくい微量栄養素を補う事が目的の補助食品


おうちのうさぎの状態に合った物で、なおかつ信頼の出来る商品に対して詳しい知識のある所で購入し利用する事をお勧めします。


ビタミンやミネラルは欠かす事の出来ない大切な成分なのですが、
過剰摂取や間違った利用は健康被害の元になります。

例えば、カルシムとビタミンDの組み合わせは、人には吸収を高める組み合わせですが、うさぎにとっては、石灰化を増徴させる組み合わせになります。

長期摂取すると大動脈や腎臓に石灰化が起きます。

ビタミンAに関しても、重要なのですが過剰摂取すると、食欲不振・麻痺・皮膚落屑・脱毛・皮膚乾燥・骨、関節痛・肝脾腫・皮膚色素沈着・胎児奇形・脳圧亢進が起こる可能性があり、特に異常に触られるのを嫌がる(皮膚に触られるのが痛い)場合は注意が必要だそうです。

ビタミンAの過剰摂取に対してはビタミンE投与の治療がされます。

ビタミンC(アスコルビン酸)にしても、適切な量であればストレス軽減にも役立ちますが、単独の過剰摂取は胃を痛めたり腎臓を破損させる恐れが出てきます。

人間のサプリメントもそうですが、間違った使い方をしなければ、健康維持にとても有効・有用なアイテムですが、使い方を間違えると害になります。
薬品と同じような意識を持って利用しましょう。

ここを見ていらっしゃる方はインターネットが出来る環境下の方達です。
気になるサプリメントや商品がある場合は、メーカーの謳い文句だけで判断するのでは無く、実際に利用している方で信憑性のある意見と組成・成分などに関して調べてみて下さい。
そして有効であると判断されたら利用するようにしましょう。


 ・追記(2009年3月13日)(2010年8月18日部分修正)
サプリメントは使い方を間違わなければ、うさぎ飼育にとって
力強いアイテムの1つとなりますが、間違った利用は要注意。

特に、幼少の頃から機能向上サプリメントを与えるのは
能力育成の妨げになりますので、機能向上サプリメントは
必要になった時に与えるようにして下さい。

例えば、免疫力というのはうさぎ自身も本来持っている機能です。
生まれて間もないベビー達は、母親の母乳を飲むことで
生きていくうえで必要な『免疫』を持つようになります。
離乳後は、骨格形成や内臓機能の発達と同じように免疫力も
成長と共に向上して行きます。

機能向上サプリメントは、機能を向上させる必要がある場合に利用してこそ効果的であり、成長過程でこれから自身の力で向上するであろう機能に対して、外部から摂取する必要は無いと考えます。

生まれつき疾患があったり、早い時期から親から離れ十分な母乳を飲めていない子など機能向上させる必要があり、また機能向上させる事でうさちゃんの生活が楽になる場合は、サプリメントを上手に利用出来ればと思います。

ただ、健康に問題の無い子に利用する場合は、本当に必要かどうかを考え、獣医師や専門家、専門店に相談して与えるようにして下さいね。
author:店長:森 初代, category:The happiness of rabbit, 20:27
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『The happiness of rabbit』 NO.5 これも長い・・・(^^;
▼ ペレット

 ・ペレットの給仕量

 うさぎの食事として牧草と同じく大切で重要なペレット
牧草の役割は「うさぎと牧草」で記載しましたが、牧草では足りない栄養素を
効率的かつ衛生的、経済的に摂取する事が出来るのがペレットです。

ペレットの原料は大きく分けて2種類
アルファルファ(マメ科)とチモシー(イネ科)です。

アルファルファ原料のペレットは栄養価が高く、成長期の骨や筋肉など体を作るのにとても重要です。
チモシー原料のペレットは低カロリー高繊維質で、出来上がった体を維持するのに向いています。

アルファルファはカロリーが高く、カルシウムが多いという理由で、体が出来上がっていない月齢でチモシー原料のペレットに切り替えてしまっている方が結構多いですが、成長期にはアルファルファ原料のペレットが適していますので、生後1年位はアルファルファ原料のペレットを与えて下さい。

チモシー牧草を沢山食べている子であれば、チモシー原料のペレットに切り替えなくても量の加減でアルファルファ原料のペレットをそのまま食べていても、構いません。

太りすぎ、泌尿器系の疾患、その他アルファルファの摂取に注意が必要な子の場合はチモシー原料のペレットに切り替える必要があります。

飼育しているうさぎが太っているのか、標準なのか、痩せているのか、
信用出来る獣医師、信用出来るうさぎ専門店で確認してもらうのがベストだと思います。


うさぎの個体差は幅が広く、ペレットの量が--gで、体重が--kgがベスト!
とは簡単に言えない動物です。

飼育に関するマニュアルはあくまでも参考例であり、お家の子に当てはまらない場合が多く、飼育数の少ない方の意見も、同じ理由から鵜呑みは厳禁です。

飼育経験が豊富な専門店で、臨機応変な対応・対処を聞く事をお勧めすると共に、
情報をよく吟味し分からない所は、専門店や獣医師に納得出来るまで聞いて下さい。

もし仮に体重の5%のペレットを10羽のうさぎに与えたら、
10羽10様で太ったり痩せたりちょうど良かったりという事になります。

幼少の頃に十分な食事&栄養価が摂取出来なかった子は、何を食べても
栄養吸収しようとするので、他の子と同じ物を食べても太りやすい体質になる
という意見もあります。


ネザーランドドワーフ種で例えると、ドワーフ遺伝子を持つ1kgに満たない固体と、ドワーフ遺伝子を持たない1kg超える個体に同じ重量のペレットを与えても体重の違いがあるにも関わらず、ドワーフ遺伝子の子の方がメキメキ太るという事もあまりありません。
勿論、想定外の量を与えれば、両者共に太りますけど。。。

それくらい、育った環境、その子の状態で「うさぎの個体差」というのは
幅が広く、飼育するうさぎを飼育者が判断し、その子に適した食事内容を
決める必要があります。


主食はチモシー牧草ですが、チモシーよりペレットの方が美味しく
好きなうさぎが多いと思います。
ペレットを食べ過ぎて、チモシーを食べなくてもお腹がいっぱいになってしまわない様にペレットの量を加減する必要があるのですが、一応参考は体重の3〜5%が目安とされています。


生後3〜4ヶ月までは様子を見ながらアルファルファ原料のペレット主体で
チモシー牧草もいつでも食べれる状態の食生活をさせ(内機能・骨格形成・筋肉や肉を作るため)
その後体重の5%のペレットから開始し、7ヶ月頃まで様子を見て、あからさまに太っていて牧草もあまり食べないようなら徐々にペレットの量を減らして加減して下さい。

急激な食事内容の変化はうさぎにとって危険ですので、焦らず慌てずゆっくり見守りながら食事内容を検討して下さい。


 ・ペレットで補うミネラル・ビタミン

 「牧草という植物」の所で少しだけ、ビタミンについて記載しましたが、
生牧草はビタミンAが豊富で、乾牧草にはビタミンDが豊富なのですが、
ビタミンEは不足しています。

特に乾牧草の方は、乾燥させる間に90%以上のビタミンEが消滅するので、
乾牧草主体の食事の場合は、特にペレットで補う必要があります。

ビタミンやミネラルが必要と言っても、微量が必要であり過剰な摂取は逆に悪影響が出ます。
詳しくは「サプリメント」の所で説明するとして、アルファルファやイタリアンライグラスにはビタミンAが豊富に含まれる為、アルファルファ牧草とアルファルファ主原料でビタミンAが添加されているペレットや補助商品の組み合わせで長期飼育は要注意です。

アルファルファ主原料のペレットを与える場合は、牧草はチモシーにしましょう。

栄養価的にも、ビタミンやミネラルにしても、アルファルファ+アルファルファペレットでは無く、アルファルファペレット+チモシー牧草の組み合わせが理想的です。


 ・ペレットを作る

 ペレットは機械で作られますが、現在は2種類の方法で製造されるのが主流です。

昔から飼料を作る機械として利用されている「ペレットミル」という機械と、
発泡タイプのペレットを製造する「エクスツルーター」があります。
興味のある方はどんな機械なのか検索してみて下さい。

ここ数年で、チモシー原料のペレットが登場しましたが、従来はアルファルファ主原料のペレットが主流でした

それは何故か?

アルファルファの方が加工しやすいから。

繊維が粗く長いチモシーを粒状に成形するのは難しく、成形しても簡単に崩れてしまい製品としては問題がありました。
(製造が難しい、ロスが多い=コストがかかる)

一昔前、某社のペレットは粗繊維質30%以下という高繊維を誇っていましたが、
輸送途中にペレットが砕けてしまいパッケージ内のペレットの半分が粉状になっている事もあり、お客からのクレームにより改善されました。

折角高繊維質の物を作っても、純粋にチモシーを使って製造すると繊維質が高くなればなるほど成形が難しくなり繋ぎの成分が必要になります。

繋ぎには主にでんぷんを利用しますが、ペレットミルよりエクスツルーターで製造する時の方が
利用するでんぷんは少ないそうです。

粗繊維を表示上多くするには、綿花を入れたりソイ・ハル(大豆種皮)を入れて
数値的に粗繊維質を稼ぐ方法があります。

ペレットの粗繊維を表示だけを見て「高繊維質」と思っても、実はチモシーの繊維では無いという場合があり、ソイ・ハルは消化を促す効果は低く、どちらかというとトウモロコシなど穀類に似た性質を持っています。

ソイ・ハル利用の危険性を上で述べましたが、乳牛に粗繊維と同じような扱いでソイ・ハルを飼料として与え、過去にアメリカで沢山の失敗や事故があり、現在は見直されています。
必要以上に怖がらせる為に述べた訳ではなく、ペレット製造も色々な研究と歴史があり今に至ります。

現在は技術・品質・安全性の面に関して飛躍的に向上していると思います。
特に国産メーカーの製品は獣医師や飼料設計者と共に開発しており、海外製品に
負けない位向上したと思います。


 ・ペレットの酸化

 日光・紫外線・赤外線・高温、そして空気中の酸素と反応して腐敗=酸化が始まります。
ペレットも類に漏れず酸化します。

酸化する事により、成分が変化したり、ビタミン・ミネラルが分解して消えてしまいます。

成分の変化を製造時からお客様の手元に渡るまで維持させる為に、各メーカーは光を通さないアルミパッケージにしたり、脱酸素剤を入れて、パッケージ内部の酸素を無くし酸化反応をさせないようにパッケージします。

消費期限・賞味期限は各社で定めた(製造日から半年、1年以降、1年半以降、2年以降)
が記載されています。
消費期限・賞味期限はその日まで内容物の品質を保証する期間であり、開封をしない状態で劣悪な環境下で無い場合は、最後の日まで品質を維持しているという事です。


お手元のペレットなどの商品の消費期限がもし今日であれば、製造されたのは半年・1年・1年半・2年前に作られた物となります。

お手元の商品の消費期限が1年後や2年後ならば、作りたてであるといえます。

製造メーカーが製造→パッケージ→販売する場合、パッケージの際に消費期限を明記する必要があり、パッケージに印字、もしくはシールなどでメーカーが商品の品質を保証します。

しかし、それら品質保証は開封するまでの間であり、一度開封して空気に触れた瞬間から酸化=劣化が始まります。


食品である以上、出来るだけ新鮮なうちに消費するのが理想で、保管にも気を付けてあげて下さい。
いくら成分的に優れていても、古いペレットは成分が変質している可能性があり、摂取したいビタミン・ミネラル類は破壊されて無い物と思っても良いでしょう。


購入する際の注意点は、消費期限が切れていないか、メーカーがパッケージした正規品であるかどうか。
いくら遮光されたアルミパッケージでも直射日光が当たる室外や高温になる場所に陳列していないか?

特に、リパック(業務用を小分けパッケージする事)された製品は、リパックされた製品の元はどんなメーカーのどのような商品か教えてもらえたら安心です。

業務用の飼料は、大量に利用する事を想定して作られますので、クラフト紙で出来た飼料袋や籾殻を入れるような通気性のある袋に入っています。
業務用ですから、出来るだけ包装コストをかけない梱包となり、乾燥剤や脱酸素剤などは入っていません。

業務用も出来たてすぐを利用する際は問題ありませんが、機密性が無い為に、品質を保持するには適していません。
虫の発生、ビタミン・ミネラルの破壊、成分の変質が製品版より起こりやすいという事を知っておいて下さい。

業務用サイズの方が安価だからという理由で、1袋を半年かけて与え続けたりされる方のお話を聞いた時、うさぎが気の毒だなーと思ってしまいました。
勿論、劣化の話はしましたけどね。

人間用のコーンフレークを開封して半年かけて食べる人は居ないですよね?
それと同じようなもんだと個人的には思います。


通常の1kgや2kgの袋の物も、出来れば1週間毎に小袋に分けて密封し、冷蔵庫などで保管されるといいですよ。

長期保存をしたい場合は、脱酸素剤対応で遮光出来る袋に脱酸素剤を入れてシーラーで密封保存がお勧めです。

脱酸素剤は専用の対応袋でないと効果はありませんので、利用される場合はよく調べて購入しましょう。


脱酸素剤と乾燥剤(シリカゲル)は別物です。
乾燥剤は、今の状態から今以上に湿気させない為の、乾燥状態維持を目的とした製品です。
脱酸素剤はパッケージ内の酸素を化学反応で無酸素状態にし、酸化を防ぐのが目的で、其々に対応するパッケージ(袋)も違いますので、その辺りを混同しないよう、注意して正しく保管しましょう。


 ・ペレットを与えない飼育

 ペレットを与えない飼育方法というのがあります。
ペレットを与えない代わりに、数種類のお野菜でビタミン・ミネラルなど、
牧草で足りない物を摂取する方法です。

この飼育法の注意する点は、与える野菜の種類を出来るだけ多くして、様々な野菜から様々な微量栄養素を摂取出来るようにすること。

例えば、ニンジンだけを与える、青梗菜だけを与えるのでは無く、1回の食事=数種類の野菜にしてあげる事です。

うさぎに適した野菜かどうかは今はネット上でもうさぎ専門誌でも明記されていますので、それらを調べた上で、うさぎの様子を見ながら与えて下さい。

自宅で栽培する場合は、「牧草という植物」の最後で説明した残留窒素濃度に注意して育てて下さいね。
author:店長:森 初代, category:The happiness of rabbit, 20:14
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『The happiness of rabbit』 NO.4
▼ 盲腸便

・盲腸便


 「うさぎと牧草」の所で説明したように、うさぎが食べた物の中で、
粗い繊維質は正円小嚢という器官で、排泄に向けて押し出されますが
(結腸で分かれるという説もあります)

粗い繊維以外の成分が盲腸に運ばれ、盲腸内に生息するバクテリアによって
発酵され、高品質・高カロリーな栄養源として変化させて
それを摂取し栄養源としています。

自然界でうさぎのエサとなる物は栄養の乏しい草木や樹皮で、それを効果的に
無駄なく栄養に替えるシステムが、うさぎの盲腸便を製造する器官の発達だと
思います。

盲腸便を意図的に食べさせないようにするとみるみる痩せてしまうそうですが、
それだけ栄養価が高いという実験であり、おうちのうさちゃんのダイエットに
利用しようとは思わないで下さいね!

意図的に食べさせないのでは無く、盲腸便をあまり食べず放置する子がおりますが
大抵の場合、盲腸便を食べなくても十分な栄養が取れている場合は食べない事が多く
「栄養が足りているから問題ない」と仰る意見もあるのですが、
私の考えでは、やはりうさぎが持つ本来のシステムは盲腸で発酵させた物を
栄養としているなら総合栄養食や外部からの栄養と共に盲腸便も食べて欲しいと
思うので、ペレットの種類やカロリーの高い食事内容を少し改善するように
指導しています。

コロコロウンチと盲腸便の組成を見ても、粗繊維や乾物量はコロコロウンチの方が
多いですが、粗タンパクについては、盲腸便はコロコロウンチの約2.3倍の栄養価があります。


強酸性のうさぎの胃に入っても酸で盲腸便の発酵物が壊れない様に、盲腸便の表面は
粘膜で保護され、胃の中で約6時間かけて更なる発酵と粘膜が溶け、盲腸便の中に
あった発酵物は小腸で吸収される仕組みです。

また、うさぎは体の大きさのわりに他の動物と比べて水を飲む量が多いのですが、
盲腸便の固まりの結合をバラすのに水分が必要で、水分摂取が減ると
盲腸便の形状に変化が見られるようです。
※私はまだどれが水分不足の盲腸便か見分けられるサンプルを見た事が無いので
詳しくご存知の方は教えて下さい!

キツイ発情をしているうさぎの盲腸便も普段と違う形状をしている事があります。
房状では無く、5cm位の長さのある盲腸便(?)をする事があり、発情に伴う
ストレスだと今まで見てきたうさぎの状態で判断していますが、特に臨床結果として
見聞きした事が無いので、発情・ストレスの因果関係はハッキリしません。
しかし、何らかの要因がありそのような盲腸便の出来損ないをすることだけは事実です。
author:店長:森 初代, category:The happiness of rabbit, 20:09
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